私の処女作はRC造外断熱の意欲的な収益物件であった。
RC造に特化して生きていきたい、と、当初は考えていたものだ。
しかしながら、住宅設計において、大分県においては、木造が主流。コスト的にも木造のほうが断然有利だ。
二作目まではRC造だったが、三作目で木造の依頼があった。この段階で木造にチャレンジする事になった。
木造住宅はどうあるべきか。じっくりと研究をかさね、木造初物件において、グッドデザイン賞を含む二桁にせまる受賞を得た。現在の手法のベースを確立したといっていい。
木造のほうが、環境にはやさしい。しかし、RC造にして、高耐久のスケルトンとすれば、RC造も勝負できる。しかし、大分県においては、コスト増が大きい。

それ以降、木造住宅の実績がどんどん増え始めた。
しかし5〜6階建ての集合住宅などは必然的にRC造になるし、スパンを飛ばす必要がある場合は鉄骨造となる。
ポツポツと木造以外の構造形式のものも増えるが、なかなかRC造の住宅の依頼はこない。

昨年、ひとつの依頼があり完成した「豊岡の家2」は、コンクリート造外断熱の平屋の住宅だった。
クライアントのたっての希望であった。究極のパッシブハウス。来週末に真冬のオープンハウスを開催する。
暖房なしでどれくらいの性能をたたきだしているのかを体感してもらおうという趣向だ。
私も一泊させていただく。自分の作品に一泊させてもらうのはまれな体験でもある。
近日中にオープンハウスの詳細をアップしますので、参加希望者はお問い合わせください。

それでも、RC造の比率はびびたるもの。1割に満たないくらいだ。

沖縄でのコラボ作品が一昨年に完成し、昨年度のグッドデザインアワードを受賞した。
沖縄においては、住宅の9割がコンクリート造でつくられている。
台風襲来の激しさや、木材資源の少なさから、沖縄ではRC造がごく一般的である。
近年では木造住宅もちらほら見られるようになったらしいが、圧倒的なコンクリート王国。
専門工事業者も多い。

コラボ事務所の青空設計さん、10年来のおつきあいだ。
沖縄で年間30〜40棟の住宅設計をおこなっている。驚異的な事務所である。
もちろん、そのうちのほぼすべてがRC造だ。
沖縄ではRC造があたりまえ。特段驚く事ではないようだ。

わたしからすれば、よだれが噴出するような状況といっていい。
コラボをこれから積極的に取り組む事になった。
私はうれしくてしょうがない。

逆の立場からいえば、木造をやりたい建築家にとって、木造の実績がほとんどの事務所はうらやましいのかもしれないのだが。

沖縄でこそ、パッシブなコンクリート住宅が普及すべきのように思うが、外断熱はコスト増となるので、普及は遠いように思う。もう少し、工夫する必要があるだろう。シロアリの問題も大きいようだ。
断熱など気にせず、現在では環境負荷がもっとも少ないエアコンでガンガンに室温を調整する方法が、実は、もっとも合理的だという説もある。

象設計集団の名護市庁舎は先駆的な環境建築であったが、現在では、建築と一体化した自然換気口なども使用されていないと聞いた。地球温暖化といわれているが、昨今の状況は寒冷化のような気もするが、沖縄で究極の環境建築をつくる意義は非常に大きいと思うのだが。

沖縄でのコラボ作品をとおして、RC造の実績を増やす過程で研鑽をつんでいけたら最高だ。
青空設計さんと当社の関係はウィンウィンの関係にあるといっていい。

スタッフ間の交流など、今年はいろいろな展開をすすめていきたいと考えている。