浅田真央ちゃんのソチ五輪フリーを見守った。
初盤のトリプルジャンプを立て続けに成功する。これはもしや、と、最後まで固唾を飲んで見守る。
6種成功。そして、7つ、8つ。
素人目にはミスなしのように見えた。
やりとげた感を自分でも感じる真央ちゃん。会場も歓喜。
わたしも、鳥肌がたちながら、よろこんだ。
自己ベストをはるかに越えた点数。トータルで200点にせまる。

ショートプログラムの低い点数のため、メダルを期待するのはよして、それ以降の演技を楽しんで見た。

6種類のトリプルジャンプを飛び、すべてのジャンプを三回転。トータル8回。
これを達成するとギネス記録という。
認定されなくても、真央ちゃんは、偉業を成し遂げた。
真央ちゃんもすっきりした表情だった。4年間、この世界最高難易度のプログラムに挑み続けたのだから。

なにゆえ、真央ちゃんが、このような難易度を目指さねばならなかったのか。
それは、フィギュアの事を調べればすぐに分かる。

この真央ちゃんを見て、私は、まるでゼロ戦のようだと思った。
ゼロ戦の事に詳しい人なら、膝を打つと思う。
日本人らしい美しさがある。

真央チャンのフィギュア人生は美しく昇華できたと思う。

日本はやはり技術立国なんだなあと思った。そういう宿命があるのではないか。

ロシアのソトニコワの金メダルは納得だった。イタリアのコストナーもすごく良かった。
真央ちゃんがショートでミスしなくても、この2人には及ばなかったと思う。
でも、それは時代の流れだからしかたがない。
17才のソトニコワと19才のユズル君が金メダル。
あらたなヒーロとヒロインの誕生だ。
18才のゴールド、15才のリプニツカヤ。
もう、10代の選手の時代に移り変わったのだ。
真央ちゃんの時代は終わったとみていいだろう。役目を終えたのだ。

技術立国日本の伝統はユズル君に引き渡された。
彼がまた、重責を背負わされ、5回転時代を切り開くのだろう。

フィギュアなどの西洋発祥のスポーツにおいて、アジア人はどうしても不利だと思う。
フィジカルなハンデを抱えている。
そこを、ひたすら技術力で実直に打開策をみつける日本。
アジアの誇りだ。

オリンピックは国と国のいわば外交政治の延長線にある。
ロシアのソチで開催されたのも歴史の必然といっていいだろう。
五輪の合間にウクライナの内戦が激化しつつある。
この背景には、さまざまな闇が横たわっている。

8トリプル6種。
日本人らしい偉業だ。

連綿と続く美しさがある。日本を象徴する出来事だったと思った。
真央ちゃん、感動をありがとう。