エーアールジーでの取り組みの話。


エーアールジーでは、各種の社員研修が充実している歴史がある。

そのうちの一つに管理者養成学校の研修というものがある。
会長、社長を筆頭に、ある程度の勤続年数が経過した社員が送り込まれている。

地獄の特訓として有名らしい。
フランスのテレビ局が取材した映像がユーチューブで公開されている。

研修に行ったスタッフから私も概略を聞いていたが、具体的なイメージがわかない。
この映像を見て、なるほどと理解できた。

この映像は、本部の研修施設に行って、二週間の特訓を受けるものだが、地域毎に5日間などの運用があるようだ。
内容はほぼ共通するものだろう。

40歳を超えたくらいの人にとっては肉体的にきついらしい。
ほぼ、会社から送り込まれてくるようだ。
脱走する者もいるそうだし、途中リタイアする者もいる。
合格できずに参加証だけもらう人もいるという。
おそらくは、管理職に登用する踏み絵のようなもの。新人の頃の気持ちを取り戻し、気合を入れる儀式と捉えていいだろう。

会長は、これを、おそらくは自発的に受けたらしい。
これがとても辛かったという。まさに、地獄を見たのだろう。
しかし、とてもいい発見があったのだと思う。
それ以降、順繰りに受講する社風が出来上がったようだ。

ぼんやりと、地獄の特訓と聞いていたから、恐ろしいものをイメージしていたが、なんという事はない。
軍隊式のようなものと言っていいだろうか。
自衛隊に体験入隊したり、海外でもブートキャンプのようなものもあるだろう。
その類と言っていいだろう。

肉体的には、深夜の40キロウォークがあるようだ。これは、しんどいだろうが、フィジカルなものだからいい。
羞恥心を克服するため、駅前で大声で歌うというものもある。
よくよく見れば、人通りの少ない場所で、周囲には仲間が見守っているので、それほどでもないようだ。
10か条の暗記と大声での発声。
中学生でもできる単純な事を徹底的にやるのだ。

ハイテンショングランプリに出演するようなものと考えればいいだろうか。

こういった事は、だいたい、体育会系の人は経験済み。
私もラグビー部の一年生の時は、グランドの端から大声で叫んだ。合格するまで終わらない。

さて、こういう体験というのは無意味なようにも思える。
以前、柳葉さん主演の応援団のドラマがあった。
会社から母校の応援団に送り込まれてしまうというもの。
そこで、ひたすら大声を出す。
練習も40キロ走ったりする。
なんでこんなことやらねばならないんだ、と、苦しくなってくると皆思い始める。
そこを食いしばってやる。その辺の葛藤をよく描いていたドラマだった。

一見すると、意味のないような事を徹底的にやるのだ。
つまり、人生の縮図である。

瞬間瞬間に向き合うのだ。そういう心を醸成してくれるのだと思う。

私も参加するかもしれないし、参加しないかもしれない。
映像を見て、だいたいの空気感はわかった。

幾分、時代錯誤の研修のようにも思うのだが、だからこそ、やってみる価値はあるかもしれない。
素直にそう思ったのだった。