既存住宅の解体や引っ越しの際に出る大量の不要家具。
思い出のつまった家具もあれば、当時かなり高額な値段で買った家具もあるだろう。
捨てるに忍びなく、まだ使うかといっても、新居にはそぐわない。
悩ましい問題だ。

家具の買い取りサービスがある。
とりあえず、呼んでみようか、というケースになる。

見積もり無料。呼んで見たものの、ほぼすべての家具に買い取りの値段などつかず、処分費を払うケースにおちつくのが現状だろう。

中古の家具など、まったく売れないらしい。

わからないでもない。
今時の家具は安いからだ。
IKEAなどで購入すれば、たいていのボリュームの家具は一式安くそろう。
そのような時代に、わざわざ、中古家具を買う理由を見つけるのが難しい。

よっぽどの骨董品レベルでなければ、誰も必要としないのだ。
タダであげるからもっていってくれないだろうか。
そのような状況であろうと思う。

住宅の設計を依頼されたときに、出てくる要望のひとつに、造り付けの家具や収納をつくって、家具のないすっきりした空間を望まれる方が増えている。
それであっても、数年もすると、ちょいちょい家具が増えていく傾向がある。
難しい現象だなあと思う。
暮らしていくにつれて、物が増えていくのだから仕方がない。
物が増えた分、不要なものをすぐに処分すればいいのだが、とりあえずとっておこうとなるから、物は増える一方だ。物が増えて家具で収納しようとなる。
年数がすぎるごとに、空きスペースは家具で満ちあふれていくのだ。

ビフォーアフターの番組でよく思うのだが、ビフォーの場合、とにかく、狭い空間に家具が充満している。
背景に流れる音楽の効果もあり、なんとも悲惨な現状のように見えるものだ。
家の問題ではなく、家具と物の問題が過半のようにも見えるのだ。
家ばかり責められてかわいそうと私は思う。

断捨離という事がもてはやされている。
パソコンのハードディスクとおなじく、住居の中も不要なものであふれかえり、断片化をおこしている。
定期的に住居内部の断片化の解消を行うのが理想であろう。

よくよく考えてみれば、住居内にストックしてあるもののうち、9割はゴミといっていい。

引っ越しや建て替えの時は、断片化解消の最大のチャンスだ。
徹底的に処分する事をお勧めする。