R−1グランプリを見た。
優勝した、「やまもとまさみ」。
たしかに、群を抜いて面白かった。

一本目の取り調べ。
40才を越え始めた世代にとっては、もう、切実な問題だ。
特定の固有名詞が出てこない、という症状。

まず、カツ丼という単語が出てこない。
この一人コントの面白いところは、カツ丼という単語が出てこないため、カツ丼を説明するために、逆に大量の予備知識が披露されていく、という所にある。
カツを卵で閉じて、1200キロカロリーで、こういったお椀にふたがついて、有名なヤツ。
ここまで出ておきながら、「カツ丼」という単語がでない。

「バイク」という単語が出てこない。
ブーンブーン、タイヤが二つ、岩城滉一が好きな乗り物。
めんどくさいので、岩城滉一となり、盗んだ岩城滉一と変化していく。

「お母さん」という単語が出てこないので、最終的には「ほ乳類」になる。

結局のところ、あるあるネタを融合していくようになる。
このネタはいつまででも見ていられるくらい面白かった。

この芸人さんは、ブレイクするに違いない。特に、ドラマなどにひっぱりだこになるとおもわれる。
気になるのは、彼のネタのひとつ、女王様ネタは、松本人志の影響を色濃く受けているし、ジェイソンネタはチュートリアル徳井の影響を色濃く受けている。それは本人がよく分かっていると思う。
パクリといわれてもしかたがない部分があるが、それぞれの着想点を正確に理解して、数歩前進させているので、良しとしていいのではないだろうか。

さて、もうひとり気になったのが、シューベルトのあれのネタ、そう、「魔王」のネタのヤツ。
「中山女子短期大学」

魔王の日本語歌詞をベースに、カレーを運ぶ親子という設定。
カレーが鍋からこぼれそうになるのを怖がる息子。
おとーさんおとーさん。
三回くらい天丼でくりかえし、最後は魔王が現れ、カレーを飲み込む。

大好きな今日の晩ご飯のカレー。
寒空の下、お父さんが運んでいるのがこぼれそうになる。
たしかに、とても怖い。不思議と怖い。
よくよくみれば、魔王がいて、お父さんを操っている。なんと恐ろしい設定だろうか。

この構成で、日常におこるささいだが怖い事をシリーズ化していったらいい。

しかし、この魔王という曲。ぞっとする雰囲気がある。

ブログを書いている最中も、単語が出てこないので、グーグルで検索しつつ書く事が増えてきた。
検索ワードに、いくつものキーワードを入れる。

両親と話していても、あれ、とか、それ、が連発する。
若い時分は、すかさず、意中の単語や人名を指摘してあげられたが、今では一緒になって、記憶をたどるようになってきた。

「やまもとまさみ」のネタを見て、そういった症状を悲観する事なく、楽しみながら、あるあるネタのようにしていけば、楽しく破天荒な会話になっていくなあと、勇気をもらった。